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洗剤と水に相性ってあるの?

硬水,軟水

汚れが落ちやすい水、落ちにくい水

日々の暮らしに欠かすことができない石けんや合成洗剤。

食器洗いから洗濯・入浴まで 毎日のように洗剤を使っています。

洗剤を活用するときに必ずセットになるのが水。

汚れを落とすときには、スポンジの中や洗濯機の中のように、

洗剤を水の中に溶かし入れてから使います。

というのも、石けんや合成洗剤はどちらも洗浄を目的とした

「界面活性剤」を主成分とする製品のことなのですが、

この界面活性剤は分子内に水になじみやすい部分(親水基)と、

油になじみやすい部分(親油基)の両方を持っていて、

そのおかげで、皮脂汚れや油汚れと水を結びつけることができて、

汚れを水の中で分散させて洗い流して、キレイにしてくれます。

 

洗剤(界面活性剤)と水は、一緒に協力することで

汚れを落としてくれるのですが、

水の性質は洗剤に影響しないのでしょうか?

どんな水でも同じ洗浄効果になるのでしょうか?

実は、洗剤と水の関係には、その相性に、良し悪しが存在しています。

今回は「洗剤と水の相性」について触れてみます。

 

硬水と軟水

硬水,軟水

洗剤と水の相性は、水の「硬度」によって左右されます。

硬度は、水の中に含まれる

カルシウムやマグネシウムと呼ばれる物質の「イオン」の量を示しています。

カルシウムイオンやマグネシウムイオンが多い水を「硬水」、

これらが少ない水を「軟水」と呼びます。

 

イオンとは?

それでは、「イオン」とは何のことでしょうか?

イオンとは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた物質のことなのですが、

言い換えると、その物質の本来の状態よりも電子を多く持っているか、

または少なく持っているか、どちらかの状態のことがイオンと呼びます。

 

イオンの種類

本来の状態よりも電子を多く持っている状態のことを「陰イオン」と呼び、

本来の状態よりも電子を少なく持っている状態のことを「陽イオン」と呼びます。

陰イオン

電子を受け取って負の電荷を帯びた物質が陰イオンです。

陽イオン

電子を放出して正の電荷を帯びた物質が陽イオンです。

 

カルシウムは「+2価の陽イオン」

カルシウムやマグネシウムは水に溶けると、

本来の状態よりも電子が2個少なくなって正の電荷を帯び、

「+2価の陽イオン」に変化します。

実は、この+2価の陽イオンは、

石けんや洗剤の汚れを落とす機能を阻害する存在です。

+2価の陽イオンのせいで、

洗剤に含まれている界面活性剤の働きが弱まり、

さらに汚れ同士や汚れと衣服などを 結びつけてしまいます。

 

洗剤は「−1価の陰イオン」

洗剤の主成分である界面活性剤の多くは、

水に溶けると陰イオンとして存在します。

これらは陰イオン界面活性剤と呼ばれているのですが、

陰イオン界面活性剤には、

「乳化・分散性に優れる」「泡立ちが良い」などの特徴があって、
洗濯用洗剤をはじめ、シャンプーやボディソープにも活用されています。

この陰イオン界面活性剤は、「−1価の陰イオン」の性質を持っています。

 

洗剤の邪魔をする陽イオン

この洗剤(−1価の陰イオン)を入れる洗濯機やスポンジの

水の中に+2価の陽イオンが存在していると、

この+2価の陽イオンが、2個の−1価の陰イオンと結びついてしまって、

イオン性を失ってしまいます。

イオン性を失うことで界面活性剤の働きが阻害されてしまいます。

つまり、カルシウムイオン1個(またはマグネシウムイオン1個)が、

2個の陰イオン界面活性剤を相殺してしまって、

界面活性剤としての機能が損なわれてしまいます。

 

金属石けんに変身する粉石けん

陽イオンの影響を著しく受けているのが石けんです。

蒸留水に石けんを溶かしても全く濁らずに透明のままですが、

一方で、水道水や川の水に石けんを溶かすと白く濁ります。

白く濁る理由は、水道水や川の水に、

カルシウムやマグネシウムが含まれているからです。

水道水や川の水の中にあるカルシウムやマグネシウムが、

石けんと結びつくと、カルシウム石けん(脂肪酸カルシウム)や

マグネシウム石けん(脂肪酸マグネシウム)に変化します。

これらは水に溶けていないのですが、細かい粒子となって白く濁って見えます。

カルシウム石けんやマグネシウム石けんは「金属石けん」と呼ばれています。

金属石けんに変身してしまった石けんは、もう本来の石けんの機能を失ってしまって、

汚れを落とす働きが無くなってしまいます。

 

汚れ同士を結びつける陽イオン

+2価の陽イオンには界面活性剤の働きを阻害するだけでなく、

さらに、汚れ同士や、汚れと繊維を結び付けるという悪い側面がもう一つあります。

水の中では汚れや繊維の多くはマイナスの電気を帯びています。

+2価の陽イオンが、マイナスの電気を帯びている汚れや繊維の間に入り込んでしまって、

汚れ同士や、汚れと繊維を結びつけてしまうのです。

これが原因で汚れ落ちが悪くなります。

 

洗剤との相性が悪い硬水

これまで触れてきたように、

カルシウムやマグネシウムがたくさん含まれている水、

硬度が高い水=硬水では洗剤を使っても汚れ落ちが悪くなる場合があります。

大量の水を使う洗濯ではその傾向が強まります。

そのため対策として、多くの合成洗剤には、

カルシウムイオンやマグネシウムイオンの動きを抑制する成分が添加されています。

 

洗剤との相性が良い軟水

欧州の水は硬水であることが多いのですが、

一方で、日本の水のほとんどは、

カルシウムやマグネシウムの含量が少ない「軟水」です。

そのため、硬水と比べると、

界面活性剤の働きが保たれやすく、金属石けんも抑えられるため

日本の水は比較的に石けんを使った洗濯に適しています。

 

金属石けんの対策

クエン酸,リンス,金属石けん

日本の水は軟水なので洗剤との相性はいい方なのですが、

日本の中でも地域によっては硬度に差があり、

毎日の洗濯を続けると、多少は「金属石けん」ができる場合があります。

この金属石けんが洗濯機の中にできて、それを放置しておくと、

金属石けんの表面に黒いカビが生えてしまう場合があります。

なるべく金属石けんを残さない工夫が大切です。

対策としては、「クエン酸」が有効です。

金属石けんはクエン酸によって中和が進みます。

衣類の洗浄後に、柔軟剤代わりにクエン酸を使えば対処法になりえます。

 

合成洗剤や合成柔軟剤と比較すると、

石けんには、鉱油系の合成された化学物質が入っていないので、

化学物質過敏症の方や敏感肌の方にとっては安全で有用な洗剤ですが、

合成洗剤や柔軟剤を使った洗濯物に比べるとゴワついてしまうことがあります。
ゴワつきの対策として、柔軟剤の代わりに、

クエン酸を使うと柔らかく仕上げることができます。

クエン酸を活用すれば洗濯物のゴワつきを緩和しつつ、

金属石けんの抑制にも寄与するので、試してみる価値はありそうです。

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