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アタックZEROに入っている「高級アルコール系」って何?

界面活性剤,合成洗剤

 

花王の洗濯用合成洗剤アタックZERO

花王の代表的な洗濯用合成洗剤 アタックZEROを使ったことはありますか?

イメージキャラクターとして有名な俳優さん達を担ぎ、

様々なメディアでたくさんの広告が打ち出されていて、

花王イチ押しの洗剤といえる商品です。

ドラッグストアやスーパーでは目立つ棚に取り揃えられて、

多くの方々の手に取られています。

昨今のコロナ渦や衛生意識の高まりに対する解決策として抗菌を訴求しているのですが、

洗濯用合成洗剤が本来求められる洗浄力も抜かり無い印象の商品です。

パッケージ裏面の成分表示をチェックすると こんな記述が確認できます。

 

品名 洗濯用合成洗剤
用途 綿・麻・合成繊維用
液性 中性
成分

界面活性剤

[51%、高級アルコール系(非イオン)、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩、

脂肪酸系(陰イオン)、高級アルコール系(陰イオン)]、安定化剤、酵素

香り

清々しいリーフィブリーズの香り(微香)

 

品名から石けんではなくて合成洗剤であることが分かります。

成分に目を移すと界面活性剤の名称が記載されているのですが、

高級アルコール系というワードが2つあります。

そもそも高級アルコール系って何でしょうか?

今回は界面活性剤の高級アルコール系の意味に触れてみます。

 

界面活性剤の4つの区分

界面活性剤のあらましについては

過日のBlog スタッフブログ)にて触れましたが、

今回は「界面活性剤の区分」に注目してみます。

 

界面活性剤は水の中で「親水基」がどのように乖離するかによってイオン性が分かれてます。

このイオン性によって4つのタイプに分類されます。(※イオン=電荷をもつ原子又は原子団)

水に溶かしたときに電離してイオンになるイオン性界面活性剤が3つ。

1:陰イオン系

2:陽イオン系

3:両性イオン系

これら以外にはイオンにならない性界面活性剤が1つ。

4:非イオン系

以上のとおり全部で4つです。

それぞれが持つ特徴に応じて洗剤としての用途が変わってきます。

 

1:陰イオン系

水に溶かしたときに陰イオン性の親水基を持つ界面活性剤です。

石けん(純石けん分)がその代表例です。

洗浄力と起泡力が強くて、

洗濯用洗剤やシャンプーなどの合成洗剤にも多く使われています。

 

2:陽イオン系

水に溶かしたときに陽イオン性の親水基を持つ界面活性剤です。

石けんとはイオン性の構造が真逆になっているため「逆性石けん」と呼ばれることがあります。

柔軟性、帯電防止性、殺菌性などの性質があるため、

洗濯用の柔軟仕上げ剤や洗髪後のトリートメント、消毒剤に多く使われています。

 

3:両性イオン系

親水基の部分がプラスに帯電したり、またはマイナスに帯電したりする界面活性剤です。

水に溶かしたときに溶液の水素イオン指数(pH値)によって

陰陽のどちらになるかが決まります。

溶液が酸性のとき(pHが7より小さいとき)には陽イオン系になり、

溶液がアルカリ性のとき(pHが7より大きいとき)には陰イオン系になります。

高い洗浄力と消毒力が特徴で物や機材の洗浄・消毒に多く使われています。

脱脂性が高いので 人の手指や皮膚にはあまり適さないのですが、

両性イオン系の中の「ベタイン系」は皮膚への刺激性が弱いので、

他の界面活性剤と組み合わせることで洗浄力や起泡力を高メル補助剤として使用されています。

 

4:非イオン系

水に溶けてもイオン化しない親水基を持つ界面活性剤です。

他のイオン系界面活性剤と併用することで多く使用されています。

 

「高級アルコール系」は同一系列の括り

これまでイオン性による4つの区分を見てきたのですが、

両性イオン系の中に「ベタイン系」があり、

さらに「ベタイン系」の中に「アルキルベタイン」という成分が存在してます。

親水基や疎水基の種類や原料によっても細かく分類されます。

 

アタックZEROのような洗濯用合成洗剤は「家庭用品品質表示法」によって、

消費者保護のために品名・用途・液性・成分などを表示することが義務化されています。

成分欄には純石けん分(脂肪酸ナトリウム)や、

アルキル硫酸エステルナトリウムなどの具体的な成分名が記載されているので 、

消費者は その製品が石けんなのか合成洗剤なのか分かります。

でも洗剤に使用される界面活性剤の成分の種類が年々増加して、

表示欄に対する表示数が多過ぎるようになってきました。

そこで表示対策として、

同一系列の界面活性剤の成分が複数ある場合は系列名称で表示してもよいと規定されました。

これによってアルキル硫酸エステルナトリウムと、

アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムという2つの界面活性剤の成分は、

「高級アルコール系」という系列名称で一括して表することが多くなり、

アタックZEROにおいても細かく成分表示せずに、

「高級アルコール系」と一括りで表示されています。

 

「高級アルコール」は炭素数が6以上

「高級アルコール系」と聞くと良い成分を使っていると想像しがちですが、

そうではなくアルコール分子中の炭素の数によって名称が決まっています。

化学用語として炭素数1〜5を「低級アルコール」と呼び、

炭素数6以上を「高級アルコール」と呼んで区別しています。

(※人が飲めるアルコールは炭素数2個なので低級です)

 

界面活性剤の系別と細かい成分の種類

その家庭用品品質表示法によって洗濯用合成洗剤の成分は、

JIS K3362(家庭用合成洗剤試験方法)又はJIS K3304(石けん試験方法)による

成分分析により表示すると定められています。

界面活性剤の同一系列の中にどんな成分が入っているのかがわかるように、

家庭用品品質表示法の規定を参照して成分表を以下に記載してみます。

 

陰イオン系 界面活性剤

系列種類
脂肪酸系(陰イオン)純石けん分(脂肪酸ナトリウム)
純石けん分(脂肪酸カリウム)
アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム
直鎖アルキルベンゼン系直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
高級アルコール系(陰イオン)アルキル硫酸エステルナトリウム
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
アルファオレフィン系アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム
ノルマルパラフィン系アルキルスルホン酸ナトリウム

 

陽イオン系 界面活性剤

系列種類
第4級アンモニウム塩系アルキルトリメチルアンモニウム塩
ジアルキルジメチルアンモニウム塩

 

両性イオン系 界面活性剤

系列種類
アミノ酸系アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム
ベタイン系アルキルベタイン
アミンオキシド系アルキルアミンオキシド

 

非イオン系 界面活性剤

系列種類
脂肪酸系(非イオン)しょ糖脂肪酸エステル
ソルビタン脂肪酸エステル
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
脂肪酸アルカノールアミド
高級アルコール系(非イオン)ポリオキシエチレンアルキルエーテル
アルキルフェノール系ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル

 

 

 

 

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