自分でもできるエアコンのメンテナンスとは?
自分で専用スプレーを使って清掃してもいいの?
エアコンの内部には熱交換器と呼ばれる、
空気と冷媒との間で熱のやり取りをするための機器が搭載されています。
熱交換器にはアルミ製のフィン(とても薄い板)が狭い間隔で何枚も着いています。
このアルミフィンがあることで、空気との接する面積が格段に増えており、
空気に熱がしっかりと伝わります。
でもエアコンを長く使っているとアルミフィンにホコリやカビがだんだんと付着してきます。
このホコリやカビが邪魔をしてアルミフィンから空気へ熱が伝わりにくくなってきます。
熱が伝わりにくくなると冷房や暖房の運転効率が悪化して、電気代も高くなってきます。
熱交換器のアルミフィンのお掃除を目的として、
ホームセンターなどで専用スプレーが市販されています。
この製品を見かけたことがある方や、
実際に使ったことがある方は多くいらっしゃると思いますが、
この専用スプレーを使用する時にはとても注意が必要です。
火災の原因になる危険性
経済産業省所轄の立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の
News Release(令和2年6月25日)によりますと、
2015年4月~今年3月の5年間に、
エアコンの誤った洗浄方法による火災などの事故が263件あり、
うち火災が244件あったと発表されています。
エアコンを洗浄した際、エアコンの内部配線端子部分に洗浄液が付着したため、
端子部でトラッキング現象が発生し、異常発熱が生じて出火する事故が発生したとされています。
※当該News Releaseはこちら→エアコンの内部洗浄による事故に注意
熱交換の清掃はプロへ委託する方がより安全
エアコンの電装部分を誤って、スプレーから噴射される洗浄液で濡らしてしまうと、
火災につながるリスクがあります。
ご自身で市販の専用スプレーを使用して掃除するときには、
細心の注意が必要になってきます。
一方で、エアコンクリーニング のプロ事業者は、
このリスクに十分留意した上で作業に臨んでおり、
電装部分を濡らさないようにしっかりと養生して防水処理を行い、
洗浄液の塗布や高圧洗浄の対象箇所にもしっかりと注意して作業を進めています。
これらのことを踏まえると、
エアコン内部の洗浄を目的とする場合には、
ご自身での専用スプレーを使った手作業ではなく、
知識と経験が備わっているプロ事業者へ依頼する方がより安全と思います。
自分でもできること:フィルターの清掃
エアコンの室内機には、空気の吸い込み口にフィルターが着いています。
このフィルターは空気中のホコリがアルミフィンに付着して、
空気への熱の伝わり方が悪くなるのを防いでくれています。
このフィルターの働きによってアルミフィンに付着するホコリの量は少なくなるのですが、
その代わりにフィルターにホコリがたくさん付着していきます。
そのまま放置していると、
やがてフィルターが目詰まりを起こしエアコンの効率が悪化していきます。
そのためフィルターの定期的な掃除は欠かせません。
ほとんどのエアコンでフィルターは簡単に取り外せる設計になっていますので、
ご自身で取り外せて溜まったホコリを取り除くことができます。
フィルターの清掃以外には、
冷房使用時に結露で濡れてしまったエアコン内部を一時的に暖めて
乾かす機能である内部クリーンの活用があります。
以下のリンク先に詳細を掲載していますので参考にしてください。
※詳細はこちら→2020.12.09スタッフブログ
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