送風ファンの下方にカビが潜む三菱エアコンFZシリーズ:MSZ-FZ 7117S-W
クリーニング依頼が急増する三菱エアコンFZシリーズ
ゴールデンウィークに突入したタイミングで
エアコンクリーニング の依頼が増えてきました。
気温が25℃を超える夏日になると冷房を使い始める兆しとなり、
例年、そのタイミングでエアコンクリーニングの予約が増えてきます。
そんな中でも、
とりわけ予約が増えてきたと実感するルームエアコンが三菱電機製のFZシリーズです。
広いリビングルームに対応するための高出力のエアコンとして設計されているため、
家庭用としてはサイズがかなり大きくて部品点数も多いエアコンです。
エアコンクリーニングにおいても作業難易度が高く、
作業時間も長くかかる傾向にあり、
そのためエアコンクリーニング業者さんの多くが、
FZシリーズを対応不可として対応を断っています。
そういった背景もあって、
当社に対して三菱FZシリーズのエアコンクリーニングの依頼が
増えてきていると捉えています。
今回は練馬区のお客様からのエアコンクリーニングのご依頼です。
筐体としては四角の形状が目立つのですが、
中でも厚みがかなりあることが特徴です。
大きな送風ファンを内包しているので、
どうしても大きくなってしまうエアコンです。
対象となるエアコンの製造年は2017年です。
すでに約7年経過しているのですが、
これまで外部事業者にクリーニングを依頼したことが無く、
今回は「初めて」のエアコンクリーニング です。
設置場所はリビング・ダイニングルームなので、
最も使用頻度・使用時間が長く、キッチンと接しているため
かなり汚れていそうです。
脚立に上ってからエアコンの上方から見下ろすと
そこには2つのサークル状のダストフィルターがあります。
ダストフィルターを手前に引き出すと、
2つのプロペラファンが見えてきました。
これがFZシリーズの特徴です。
一般的なルームエアコンには、
細長い羽根が筒状に配置されたシロッコファンが搭載されているのですが、
FZシリーズは広い部屋の面積に対応するために
大きめのプロペラ状のファンを2連で搭載しています。
電装基盤から
送風ファンの電力系や制御系のケーブルコネクターを抜き取ってから
プロペラファンを筐体ごと取り外します。
プロペラファンを分離させると、
お部屋の空気を冷やす熱交換器(アルミフィン)が見えてきました。
大きなアルミフィンで「W」状の形をしています。
全体的に黒々とした汚れが目立ちます。
やはり7年分のカビ汚れとなるとこれくらいヘビーな汚れになりがちです。
ここからエアコン全体をビニールで覆うように養生してから
高圧洗浄していきます。
高圧洗浄直後の状態です。
固着していたカビ汚れが一掃されてキレイに仕上がりました。
ここから分離させたプロペラファンを元に戻して、
開閉パネルやルーバーなどプラスティック製のカバー類を一つづつ
元通りに戻し、最後に動作確認をして作業終了です。
作業時間は約2.5時間くらいです。
通常のルームエアコンに比べると作業時間が長くかかるため、
FZシリーズのエアコンクリーニングを検討される際には
この長い作業時間を考慮して
ご自身のスケジュールを調整することが肝要です。
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