エアコンのカビの発生原因は? 室外機の側で水が排水されるのはなぜ?
目に見えない空気中の水蒸気
見ることはできませんが、空気中には水分が水蒸気として含まれています。
気温が低くなると、空気中の水分が水蒸気としては存在できなくなります。
そうすると、水蒸気が液体に変化して、水として出てきます。
皆さんは、早朝の屋外で、路地にある葉っぱやお花などの植物が
朝露に濡れているのを見たことがあると思います。
これは 夜にだんだんと気温が下がってきて、未明頃には空気中の水分が、
水蒸気としては存在できなくなって、
葉っぱや花びらの上で水に変わった現象です。
お家の中でも その現象を見ることがあります。
冬の寒い日に、暖房でお部屋を温めると、その部屋の窓ガラスや窓枠のサッシに、
水滴が着いているのを よく見かけることがあると思います。
これも上述した朝露と同じ理屈で、
お部屋の中の温度よりも窓ガラスの温度が低いため、
窓ガラス付近の空気が冷やされて、
空気中の水分が水蒸気としては存在できなくなって、
窓ガラスやサッシの表面で液体の水に変化したことで起こります。
他にはも、夏の暑い日に、冷たいペットボトルや缶ビールを冷蔵庫から取り出して、
テーブルの上に置いておくと、
ペットボトルや缶の表面に細かい水滴が着いていることを
日常的に体験されていると思います。
これも同じ理屈です。
このように、空気が冷やされることによって、
空気中に存在していた水蒸気の一部が、
液体の水に変化して 周囲のいろんなものが濡れています。
エアコンで冷房を使用すると水が出現
冷房を使用すると、室内機の熱交換器によってお部屋の空気が冷やされます。
(※詳細はこちら➡️2020.12.04 スタッフブログ)
そうすると、空気中の水分が水蒸気としては存在できなくなって液体の水に変化し、
そのまま冷房の運転を続けると、
エアコンの中で(熱交換器の周りで)次から次に水が出てきます。
ドレインパンとドレインホース
出現した水は、熱交換器の下部に設置されている
ドレインパンと呼ばれている水受け(プラスティック状の細長い受け皿)に
落ちるようになっています。
このドレインパンには水を屋外に出すために、
ドレインホースと呼ばれている管が取り付けられています。
このドレインホースは室内機と室外機の間で冷媒をやりとりするための管と一緒に
巻き付けられていることが多く、ドレインホースの末端の出口は、
室外機の近くにあることが多いです。
そのために、エアコンの室外機の側で水が排水されています。
出現した水がカビの原因の一つに
上述した通り、
冷房を使用すると、空気中の水蒸気が液体の水に変化して、
エアコン内部の熱交換器やその周囲を濡らします。
冷房を使用している間は、絶え間無く この現象が起きていて、
エアコン内部はずっと水で濡れたままです。
まるで乾くことのない浴室のようで、湿度がぐんと高くなります。
それが夏の暑い日に起こるのですから、
カビにとっては絶好の生息環境となってしまいます。
どんなにお部屋をキレイにしていても、
必ず起こる現象なので避けようがありません。
夏の日に冷房を使い続けたら 水で濡れ続けていづれはカビが発生します。
カビを抑制する手段:内部クリーン
冷房を使用することで、空気中の水分が水蒸気として存在できなくなって
水として熱交換器の周りに出現することは、
必ず起こる自然現象なので避けられません。
では、他に何かカビ防止に向けた方策はないのか?を巡ると、
1つのアイデアが浮上します。
「内部クリーン」機能の活用です。
メーカーによって呼称が異なることがありますが、
多くは内部クリーンと呼ばれています。
内部クリーンとは冷房(または除湿)で運転した後に、
エアコン内部を乾燥させる機能のことです。
濡れてしまったエアコン内部で乾燥させることでカビが発生しにくくなります。
機種によって異なりますが予め設定しておくと、
冷房を一定時間を超過して使って停止後に自動的に内部クリーンが発動します。
そうすると、「送風〜緩やかな暖房〜送風」というような
乾燥されるための運転を始めます。
まるで 人がお風呂上がりに髪をドライヤーで乾かす行為に似ています。
ぜひ内部クリーンを活用して カビの抑制を図ってください。
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