エアコンクリーニング (パナソニック通常タイプ)
2年ぶりのエアコン洗浄
前回Postでは、
パナソニックの自動掃除機能付きエアコンの洗浄事例を取り上げました。
今回は同じパナソニックでも、
自動掃除機能は搭載していない、通常タイプのエアコンの事例に触れてみます。
渋谷区のお客様から依頼された時のエアコンクリーニング事例です。
対象の個体はパナソニック製エアコン(CS-403CF2-W)2013年製です。
基本的な作業手順は同じ
通常タイプエアコンと自動掃除機能付きエアコンには
自動掃除ユニット(ロボット)の有無という違いはありますが、
壁掛け型エアコンとしての基本構造は同じです。
エアコンは室内機と室外機の間にあるコンプレッサーで冷媒に圧力をかけて、
内外のガス圧力差によって室内の空気の熱を戸外へ運ぶことで、
冷房を機能させています。
室内の空気との接して熱を奪う面が熱交換器(アルミフィン)です。
ここにホコリと結露が集中するため最も汚れやすい箇所です。
エアコンの筐体を覆っている外装パネルを取り外して、
熱交換器を露出させることから作業は始まります。
外装パネルの取り外し
エアコン洗浄するための養生
この状態にすることは、
自動掃除機能付きエアコン、通常タイプエアコン
どちらも共通しています。
洗浄前後の違い
高圧洗浄していくと、
熱交換器や送風ファンに固着していたカビ汚れがどっと流れ出てきます。
今回の個体は2年前にも洗浄していたものですが、
2年間でも使用頻度が高かったり使用時間が長いと 汚れは重たいものになります。
風の吹き出し口の違い
縦に数枚並んでいる風向板の周囲には カビ汚れが目立っています。
その奥に設置されているシロッコファンの素材の色は黒色なのですが、
ファン表面の所々に白や茶色の異物が固着しているのが分かります。
セスキ炭酸ソーダと石鹸を活用しながらブラシで磨きつつ、
圧力機を用いて高圧の水で洗浄していきます。
そうすることでカビ汚れを取り除いて本来の素材の色に戻っていきます。
熱交換器(アルミフィン)の違い
洗浄前の熱交換器(アルミフィン)は全体に暗い色をしています。
原因は、アルミの板と板の間に入り込んでしまったカビ汚れです。
カビ汚れによって暗い色に映るのですが問題は色ではなく、
このカビ汚れがアルミの板の空気と接する面積を狭めていることです。
熱交換器は冷媒(ガス)が入っている管が室内の空気の熱を戸外へと運びます。
この管の周囲に多数の薄いアルミの板が取り囲んでいます。
このアルミの板のおかげで室内の空気の熱を奪いやすくなります。
でもアルミの板にカビ汚れが固着していると、
空気と接する面積が狭くなり、
本来の効果が損なわれてしまって、
室内の空気の熱を伝導する効率が悪化します。
エアコンの効きが悪くなったり、
電気代が余計にかかってしまう事態に陥ります。
高圧洗浄していくと、黒く暗い色をしていた熱交換器のアルミフィンは、
明るい銀色に変わりました。
これが本来の姿で、
カビ汚れが無くなって しっかりと空気と接するようになり、
エアコンの運転効率も良化してきます。
まとめ
エアコン洗浄によって、
ホコリやカビ汚れが無くなってスッキリします。
ホコリやカビ汚れはハウスダストや雑菌類であり、
体質によってはアレルゲンとなってしまい、
アレルギー性疾患に至る場合があります。
このような事態を避ける手段としてエアコンクリーニングは有効なのですが、
クリーニングの目的は、
このような「健康のため」だけではありません。
熱交換器(アルミフィン)に固着していた汚れがなくなると、
「エアコンと空気との熱のやりとり」がし易くなって、
エアコンの運転効率が良くなります。
「最近エアコンの効きが悪い」と感じた時には、
ダストフィルターを外してから、
アルミフィンの汚れ具合をチェックしてみて下さい。
アルミの板と板の間に汚れが目立つ状態でしたら、
これがエアコンの効きに悪影響している可能性があります。
ダストフィルターを年数回 掃除することが一般的ですが、
そのタイミングで 一緒に
アルミフィンのチェックをすることが良さそうです。
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